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狩りを終えて無事村に帰り、一息つく狩人は何を想うのか。 ここはそんな机の上・・・。
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ある武器種の、ある一つの武器だけを使用してあらゆる狩猟に出向く、
そんなスタイルの狩人がいます。うちの界隈や、私もその一人です。

でももしかしたらこう思う方もいるんじゃないかしら。
なんでそんな面倒なことやってんの?マゾなの?

普通に考えれば著しく非効率なわけで、狩猟達成に向けて一番近い道は、
それぞれの狩猟に適したものを選抜するのが間違いない。
となればその趣旨はある種の達成感が主眼に置かれていて、効率とはある意味
対極に位置します。もちろん武器選びの側面のみの話ですが。

じゃその達成感というのは結局「縛ってる俺SUGEEE!」がしたいってことなの?
と問われれば、もちろん答えはNOです
いやごめんなさいそういう側面がないわけでもないです。

理由は人それぞれ色々あるものと思いますので、ここでは私の理由を。
まず、できるだけハンターをハンターらしくさせたいことが一つ。
あの世界に自分が生きていると仮定して、武器一つ防具一つ取ってもそう簡単に
製作できるものじゃないと思うのですよ。そもそも狩りって毎日やってんの?
と考えるとそんなはずもなく。個体数もギルドに管理されているので、
早いスパンでも月に一つ大きな狩猟依頼があればいい方だと思うのです。
繁殖期に関連する繁忙期等ももちろんあるのでしょうが。

お目当ての武器一つを作るのに数ヶ月単位。
毎日毎日採掘に向かって、骨を拾って。鱗を剥いで。
珍しい種族となると、次に出会えるのがいつになるのかもわからない。
そう考えると年単位、いや十数年単位で製作するものだってザラにあるわけで。

それこそ新人ハンターなんて事あるごとに工房へ行って、カタログ見せて
もらってるもんです。うおーこれ超かっくいい、とかつぶやきながら。
いつかは、きっといつかは…!と願って拵えた武器に対して、愛着や執着の類が
ない、なんてことがあるのだろうか、と思えばそんなこたないだろうと。
ベテランになればなるほど、お気に入りの一本一挺があって、それこそ比喩でも
なんでもなく相棒と呼んで差し支えない狩猟の歴史を共にするはずなのです。

私はそんなハンターになりたい。そういう想いで武器を扱いたい。
これがまず一本主義の理由の一つ。


もう一つは自分と武器、それぞれの強さ弱さに対する理解が深まります
最適の武器、最適の条件下で狩猟を続けているということは、
ある意味自分の能力を武器やスキルで底上げしているとも考えられるわけで。
あえて悪く言ってしまえば、温室でヌクヌク過ごしてるとも言える。
もちろんそういった狩猟に対する最適解を見つけることはハンターの「強さ」の
一つであることは間違いない。けれど、それってもしかすると、
猩々緋に袖を通した中村新兵衛かもしれないよ、ということ。
ここで自身へプレッシャーを課して谷底へたたき落としてみれば、
結構自分の知らない弱さ強さも見えてくる
もんだよ、という理屈です。
猩々緋脱いじゃえば結構、化けの皮が剥がれちゃうもんです。

弾種レベルがモンスターと合わなかったり、対応属性弾抜きで戦うことの辛さとか、
そういう側面を見てみないと武器本来の強さって結構わかってないもの。
切れ味の悪い太刀で硬い相手にどう立ち回れるのか、そういう状況を作ってみないと
自分がそんな時何が出来るのかってわかんないと思うのです。
そんな状況を作らないこともハンターの強さです。
んでもそんな状況での自分と武器の強さを知っておくことは、モンスターハンターを
これからも長く遊ぶ上で決して無駄じゃないし、むしろすごく大切。
上の例で言うなら、切れない太刀と鎧竜を前にしてあなたはどうする?
爆弾を使って腹を壊す狩人がいるでしょう。大根切りを続けて強引に腹を割る
狩人もいるかもしれません。ここで大事なのはその正解ではなく、
そういった経験の一つ一つを重ね続けてハンターの人格というのが形成されて
いくのですよ、というお話です。
全てが全て超絶持ってぶんぶん、が悪いというわけではないのですが、
自分は他人と違う狩人を作り上げて行きたいんだぜー!という方には
うってつけの取り組みだと思うのです。

余談をすると、dosグラビ双璧をアルバ改通常弾縛りでクリアしちゃう狩人だって
いたわけです。dos仕様を知るガンナーからすると狂気の沙汰とも思える
挑戦ですが、私はこんなのこれ以上ないアイデンティティだと思えるのです。
腹割っちゃうんですよ、据え置きグラビの腹を下位量産銃で(笑。


でも決してマゾじゃないのよ。決して高尚な自己探求でもないけどね。
ナルシーな部分もきっと多分少しちょっとくらいはある気がします。
なんとなく一本主義がカッコいいからというのもあります。

自分と自分の武器に自身がある人はカッコよく見えるものです。
武器だけに依存した強さじゃなくてね。
「俺が担ぐ相棒はどんな敵だろうが蹴散らしてやるぜ」って口には出さずとも、
周りに伝わるかどうかはわかんないけども、自分の中でだけは一本太い柱を
据えていると狩猟生活がまずます充実することは間違いないかと。

一本主義に限った話じゃなくてね。
色んな武器を使う人でも同じ話。
以上久しぶりに力を入れて書いた武器のはなし。


想像するわけです。
自分の後ろに立てかけられた数多の武器や防具の数々。
火竜の頭(こうべ)を地につけてきたハンマー。
轟竜の突進すらもいなすランスと盾鎧。
縛り付けるように相手を怯ませる大剣。
人それぞれこれまで築いてきた一つの狩猟の財産。

その山の中からたった一本のみを取り出して、狩場に立つのです。
そのなんとちっぽけなものか。
そのなんと心許ないことか。
今まで“庭”としていた狩場とはこれほどまでに広大であったのか。
それと同時に抑えきれない興奮、高揚。
今からただこの一本で立ち向かっていくわけですよ。
そうやってきた人たちを見て私もまたかっこいい!と感じて、
ガンラックの中から一挺を担ぎ出しました。

一本ねー、と少しでも興味が湧いたなら、一度倉庫に篭って
じっくり考えてみてはいかがでしょう。
思わぬ武器が語りかけてくれるかもしれませんよ?
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無題
いやはや、武器一本縛りでの狩り。
僕にとっては懐かしいお話で、
ついつい深く読んでしまいました。

おかえりなさい!
あ、ちなみにこちら復帰祝いの
ボンバッタの佃煮です。
まだまだ狩場でお会いできるのは
先になりそうですが、ひとまずこうして
またシュガさんの軌跡を読めることを
とても嬉しく思います。

僕も今はユクモ村で新たに
背中を預ける相棒を考え中です。
お互いに来年も良い狩りを
楽しめますよう。では、良いお年を〜。
indigo 2010/12/28(Tue)17:38:27 編集
>無題
indigoさんこんにちわー!
うおー、これまたドンドルマハンターが好みそうな食材だ(笑。
そういえば砥石さんで紹介されていた砂漠デメキンすごく重宝(釣法)させてもらっているのですよ。上位で大タルGを使う使う!
あ、件の記事はちょっと思うところがあって真ん中らへんを多少加筆しましたです。
この武器のはなしは藍さんやラームさんにこそ強く影響された話で、私なんかがこれを偉そうに語るのも少しおこがましい気もするのですが。

盛大にお別れしといてナニ顔出してんだとか思われそうで「いや買ってもブログはさすがに…」とか考えていたのですが、やはりと言うか何と言うか色々止まりませんでした。
でも更新して思うのは、やっぱりお世話になった皆さんとブログコメントを通じて繋がっていることがすごく嬉しいということ。
早く本格復帰したいがためにも、リアルは疎かに出来ないですね。

藍さんに手を取られる素敵な(幸せな)相棒の発表も、笛師の相方さんとの狩猟記事もとても楽しみにしております。
来年もお互いに良い狩り、良いリアルとなる一年でありますように。

コメントありがとうございました。
【2010/12/28 22:04】
ご無沙汰してます
以前の書き込みに対するご返事、誠に有難うございました(^O^)
憶えていただいてて嬉しく思いますm(_ _)m
本記事、楽しく読ませていただきました
私も1本(1種)派で、まったくもって同感です(^O^)
またいつかお逢いできる日を楽しみにしております
ではでは
Po 2011/01/08(Sat)16:34:28 編集
著者
HN:
シュガー
性別:
男性
自己紹介:
新大陸にて狩猟活動中。
狩人の矜持と思い出は十年の時を越える。
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