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狩りを終えて無事村に帰り、一息つく狩人は何を想うのか。 ここはそんな机の上・・・。
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ぐるんっ!

まるで蛇と思うような動きで滑り、溶岩竜はこちらへ顔を向けた。
その表情は、掴みどころがなく、もちろん私には何を考えてるのかなんて知る由も無い。

老山龍砲を折りたたみ、寸前のところで跳ぶ。
さっきからこれの繰り返しで、こちらの攻撃するタイミングが掴めない。


ふと、思う。
この溶岩竜ヴォルガノスが生きていく中で、こんな曲芸のような技を使う必要はあるのだろうか。
私の頭の中に、まず一段目の這いずりすら回避するモンスターは浮かばない。

(もしかして・・・Gクラスの定義ってのは・・・)

対動物、対モンスター相手の攻撃手段じゃない。
これらは・・・

(上位モンスターの比ではない数の、ハンターを相手に屠ってきた個体なの?)

明らかにハンター、人間を標的とした攻撃だ。
回避されることを前提とした攻撃だ。
彼らは、私達人間を進化成長を賭ける相手だと認識している。


ヴォルガノスが、再度身体を曲げる。





              5-34. 死闘・マグマダイバー
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老山龍砲のカタログを開くと、既に完成されたへビィボウガンであるかのように書かれています。
しかし私はこの銃と共に旅するに連れて、老山龍砲は未だ未完成の銃であると度々感じることがありました。

それは私の技術云々は全く抜きにしての話です。
私の技術は老山龍砲が私に要求するレベルに遠く及びません。
しかしそれとは話を切り離して、一つのへビィボウガンとして見た老山龍砲の価値の話。

私が未完成品であると言う原因は装填速度や反動、装填数などに不満があるわけではありません。
現行の老山龍砲が私は大好きです。

この貫通弾は何百発目の貫通弾だろう。

この弾丸はガンナーを始めて何万発目の弾丸だろう。

この砦の扉に、一体何人のガンナーが背をつけたのだろう。


巨龍が崩れる瞬間、何故か正面からは見えるはずのない、その“背中”が見えた気がした。

雪崩のような音とともに、岩山龍が、沈む。





              5-21-h. 老山龍砲は、砕けない
そこら中から咆哮と火炎が飛び交う。

(月と太陽を同じ入れ物に入れるなんて無茶苦茶じゃない?)

次弾を装填したいのだが、その然るべきタイミングが訪れず、右手が疼く。
しかし彼らはそれを待っているのだ。狩人が気を抜く、その瞬間を。

そこに嫌でも目につく金色の月が突っ込んで来た。
私はそれをかろうじて避けると、リオレウスがいないことを確認して装填を行う。


(・・・リオレウスが、いない?)

ハッとして顔を上げる。
銀色の太陽はとっくに、空に昇っていたのだ。

(ああ、これじゃまるで寝坊だ)


太陽から燃え盛る火球が、降り注ぐ。





              5-32. 金の月、銀の太陽
著者
HN:
シュガー
性別:
男性
自己紹介:
新大陸にて狩猟活動中。
狩人の矜持と思い出は十年の時を越える。
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